こんにちは!検査員の坂下です⛄

今年も残すことあとわずかになりましたね。

寒さも厳しくなってきたので、体調管理をしっかりしていきたいですね✨

今日は『糖尿病網膜症』について書いていきたいと思います。

糖尿病網膜症(とうにょうびょう もうまくしょう)とは?

糖尿病網膜症とは、糖尿病腎症、糖尿病神経障害とともに、糖尿病の3大合併症と呼ばれる病気です。

糖尿病になり長い間、血糖値が高い状態が続くことで、目の奥の“網膜(もうまく)”という大切な場所の血管が傷ついてしまう病気です。

最初はまったく気づかないことが多いのですが、症状が進行していくと
・物が歪んで見える・視界が暗くなりかける・視界がかすむ・飛蚊症・最悪の場合は失明につながることもあります。

また糖尿病網膜症の合併症として、糖尿病黄斑浮腫がよく知られています。

どうして起こるの?

血糖値が高い状態が続くと、

  • 網膜の血管がもろくなる
  • 血管がつまる
  • 出血したり、新しい血管が生えてくる

といった変化が起こります。これが視力に悪い影響を与えます。

糖尿病網膜症の進行

糖尿病網膜症は、単純網膜症、増殖前網膜症、増殖網膜症という過程で進行します。

どの段階であっても糖尿病黄斑浮腫を合併することがありますが、そのリスクは進行するほど高くなります。

どうやって調べるの?

眼科では

  • 視力検査
  • 眼底検査
  • 光干渉断層計(OCT)
  • 光干渉断層血管撮影(OCTアンギオグラフィー)

などを行います。

当院の眼底検査は、散瞳(瞳を開く検査)をしなくても調べることができるため、車で来院される方でも問題なく検査できます🙆

治療はどんなことをするの?

糖尿病網膜症の治療目的は、網膜症の進行を予防することが大切です!

そのため、主な治療方法は以下の3つがあげられますが、病気の進行具合や目の状況に合わせた治療を行っていきます。

  • レーザー治療

悪くなった網膜の部分にレーザーを当てて、進行を防ぎます。

  • 目の中への注射(抗VEGF治療)

新しく生えてしまった悪い血管を抑える治療です。
黄斑浮腫(中心がむくむ状態)にも効果があります。

  • 硝子体手術

大きな出血や網膜剥離が起きた場合に行います。

日常生活で気をつけること

  • 血糖値を安定させる(医師と相談して管理)
  • 血圧・脂質(コレステロール)を整える
  • 禁煙
  • 眼科検診を必ず続ける
  • 見え方に変化があればすぐ病院へ

最後に

「見えているから大丈夫」ではありません。
糖尿病網膜症は、早く見つければ進行を止められることが多い病気です。

あなたの大切な視力を守るためにも、
定期的な眼科受診と、血糖コントロールをぜひ続けてください😊

 

しんかい眼科クリニック