健康診断で指摘されることがある『視神経乳頭陥凹拡大』について
こんにちは。受付の筒井です🎀
みなさんは健康診断や眼科で『視神経乳頭陥凹拡大』と指摘され、不安を感じたことはありませんか?
今回はその『視神経乳頭陥凹拡大』について、お話していこうと思います。
🍒視神経乳頭とは🍒
視神経乳頭は、網膜から出た神経線維が束になって脳へ向かう出入口の部分です。
視神経乳頭の中央は少し凹んでおり、この部分を「乳頭陥凹」と呼びます。
※乳頭陥凹の大きさや形には個人差があります。
異常があると、神経線維が減少している可能性があるため注意が必要です。
🍒視神経乳頭陥凹拡大とは🍒
通常よりも乳頭陥凹が広がっている状態を、『視神経乳頭陥凹拡大』といいます。
神経線維が減少すると視神経乳頭の陥凹部分が深く、そして大きくなります。

🍒緑内障との関係🍒
『視神経乳頭陥凹拡大』が見られる代表的な病気が緑内障です。
緑内障は眼圧の影響や視神経が傷んで、徐々に視野が欠けていく病気です。
初期の段階では視野障害を自覚しないことがほとんどです。
(⚠視神経乳頭陥凹拡大=緑内障というわけではありません。)
🍒検査方法🍒
緑内障かどうか調べるには眼圧や、OCT(眼底三次元画像解析)、視野検査等の検査をして判断します。
【眼圧】
目の圧を測定する検査です。
眼圧の正常値は10mmHg~21mmHgです。
正常値より高い眼圧の方は緑内障が疑われます。
※正常眼圧緑内障は眼圧が正常範囲内であっても、視神経が傷つき視野が欠けます。
他の検査と組み合わせて、診断する必要があります。
機械の顎台にお顔をのせてもらい検査します。検査時間は1.2分です。
【OCT(眼底三次元画像解析)】
眼の奥にある網膜や視神経の断層を撮影する検査です。
視神経の障害の程度を判断するために行います。
視神経乳頭や神経線維の厚みを測ることにより、緑内障をより的確に判断できます。
機械の顎台にお顔をのせてもらい撮影します。検査時間は2.3分です。
【視野検査】
見える範囲を測定する検査です。
眼を動かさずに1点を見た状態で光がどれくらい見えるのかを調べます。
片眼を隠して、片眼ずつの検査になります。
緑内障の以前の状況との変化をみたり、緑内障の進行具合を比較し判断する重要な検査です。
検査時間は10分~20分です。
上記の検査等を組み合わせて緑内障かどうかの診断を行います。
🍒治療法🍒
緑内障と診断された場合、基本的には点眼治療が始まります。
点眼液によって、眼圧を下げることで視神経の障害進行を抑制します。
また定期的に検査を行い、病気の進行状況を見ることも必要です。
緑内障は初期のうちは自覚症状がないため、放置されやすいです。
気づいたときには視野が欠け、日常生活に支障をきたす事もあります。
⚠1度失われた視野は元には戻せません。
『視神経乳頭陥凹拡大』は緑内障や視神経の障害の可能性がある所見です。
ただし、眼科で検査をして問題ない方も多くいらっしゃいます。
健康診断などで『視神経乳頭陥凹拡大』と診断されたら、早めに眼科を受診して検査を受けましょう☺


